鎌倉の7月は、初夏の空気とともに各地で神社の例祭が行われ、地域の伝統を感じられる季節です。なかでも極楽寺にある熊野新宮に合祀されている八雲神社の例祭は、地元で大切に受け継がれてきた行事のひとつ。
鎌倉市内には複数の八雲神社がありますが、今回は極楽寺の八雲神社に焦点を当て、例祭の見どころや過去の巡行の様子を紹介します。
2026年はまだ正式なスケジュールが発表されていないため、過去の流れを参考にしながら、当日の雰囲気や散策のポイントをまとめました。
極楽寺 熊野新宮の八雲神社例祭 過去の巡行の様子
熊野新宮の八雲神社例祭ですが、2026年5月31日現在はまだスケジュール発表がありませんのでご注意ください。
7月(おそらく2026年は7月5日)12時半頃、極楽寺の御仮屋を神輿が出発します。



お神輿 は極楽寺の御仮屋~極楽寺坂~星ノ井~Uターンして~稲村ケ崎駅近くの御仮屋~月影地蔵へと巡幸、熊野新宮へ還御します。
片道で30分~60分ぐらいだった感じです。



御神輿が行ってしまった後はすこし寂しげですね。
神輿と江ノ電のコラボ写真を狙ってみました。



2023年は7月9日(第二日曜日)、2025年は7月6日(第一日曜日)でしたので、必ず7月5日というわけではなさそうです。
吉田茂穂『鎌倉の神社 小事典』かまくら春秋社 2004 には、7月第1日曜日と書かれていました。

鎌倉市の祭りについては下記が参考になります。
本として購入することも出来ましたが、ネットで見ることも出来ます。
👉鎌倉市 歴史まちづくり推進
『鎌倉市歴史的風致維持向上計画』2015
2023年7月9日は小動神社の天王祭もやっていましたので、そちらも見学することにしました。
両方を見学するには効率よく事前にスケジュール確認をしておく必要があります。
私は午前中の腰越の小動神社に行き、天王祭を見学、お昼時に極楽寺で神輿発御を見学し、14時30分ごろの腰越に戻り再び天王祭を見学しました。



小動神社の天王祭についても別ブログで紹介していきますので、ご覧下さい。
同じ時期に大町まつりも執り行われています。「大町まつり」については、別ブログで紹介していきますので、そちらもご覧ください。
鎌倉に鎮座する八雲神社と例祭について
7月の鎌倉の神社での例祭について表にしてみました。
出典:鎌倉市 歴史まちづくり推進『鎌倉市歴史的風致維持向上計画』2015 p.64
| 日程 | 名称 | 神社 | 場所 |
|---|---|---|---|
| 第1日曜日~第2日曜日 | 天王祭 | 小動神社 | 腰越 |
| 7月12日以前の一週間 | 極楽寺 八雲神社例祭 | 熊野新宮 | 極楽寺 |
| 第2土曜日から3日間 | 八雲神社例祭 | 八雲神社 | 大町 |
| 第2日曜日~第3日曜日 | 八雲神社例祭 | 八雲神社 | 山ノ内 |
| 第2日曜日~第3日曜日 | 八雲神社例祭 | 八雲神社 | 山崎地区集会場 |
| 第3日曜日から一週間 | 八雲神社例祭 | 八雲神社 | 常盤 |
| 海の日 | 石上様例祭 | 石上神社 | 御霊神社境内(長谷) |
| 7月25日 | 荏柄天神社例祭 | 荏柄天神社 | 二階堂 |
もともと八雲神社の多くは、素戔嗚尊をおまつりする「祇園信仰」「牛頭天王信仰」と結びついて広まった神社です。素戔嗚尊は各地で「牛頭天王」「祇園様」「天王様」とも呼ばれてきました。
このため、同じお祭りでも神社側の正式な名称「例祭・例大祭」や地元の通称として「天王祭・祇園祭・天王様」という二つの呼び方が併存していることが多いです。

ある地区では「境内の八雲神社の祭日」を行事一覧の中で「天王様」と呼んでいる例もあります。
八雲神社の例祭を、地域では「天王祭」や「天王様」と呼んでいるケースはありますが、すべての八雲神社が必ず「天王祭」という通称を使うわけではなく、神社ごとに「例祭」「例大祭」「行合い祭り」など固有の呼び名を使っているところもあります。
鎌倉の八雲神社の例祭の場合
山之内の八雲神社は、「例大祭」としていますが、古くから山崎の八雲神社の神輿とともに巡幸していたことから「出会い祭」「幸合祭」などとも呼ばれています。
腰越の小動神社は「天王祭」と呼んでいますね。
鎌倉の八雲神社の写真です。
調べたところ、鎌倉に「八雲神社」と名がつく神社は、八雲神社(山ノ内)、八雲神社(大町)、八雲神社(常盤)、八雲神社(西御門)の4つでした。
山ノ内の八雲神社
👉 例祭 第2土曜日から3日間



大町の八雲神社
👉 例祭 第2土曜日から3日間



常盤の八雲神社
👉 例祭 7月第3日曜日から一週間



西御門の八雲神社



熊野新宮とは
極楽寺の一角に静かに鎮座する熊野新宮は、、「忍性菩薩行状略頌頌」によれば文永6年(1249年)に創建されたと伝えられています。その後、永仁6年(1298年)に社殿が焼失しましたが、正安2年(1300年)には熊野大神が改めて勧請され、「熊野新宮」として再興されました。


さらに時代が下り、関東大震災の影響で地域にあった八雲神社と諏訪神社が倒壊。これを受けて昭和3年(1928年)に両社が合祀され、現在の熊野新宮の姿へと整えられたといわれています。
なお、八雲神社の正確な創建時期は不明ながら、古くから極楽寺の人々にとっての産土神として、大切に信仰されてきた存在でもありました。
出典:鎌倉市 歴史まちづくり推進『鎌倉市歴史的風致維持向上計画』(b)熊野新宮における八雲神社(極楽寺)例祭より
もと新宮社と称し、文永六年忍性菩薩の勧請と伝えられ、鎌倉時代、極楽寺全盛当時より熊野新宮と号し、同寺鎮守として広く境内を有し、厚く幕府の崇敬を受け栄えた。
昭和三年同地域の八雲神社と諏訪神社合祀して以来、極楽寺稲村ケ崎全町の鎮守として年々盛んな祭典を執行し殖産・興業の守護神として多くの信仰を集めている。
出典:極楽寺熊野新宮 由緒版より
祭神は、
日本武尊(やまとたけるのみこと)
速玉男命(はやたまおのみこと)
素戔嗚尊(すさのおのみこと)
建御名方命(たけみなかたのみこと)
有名な江ノ電の極楽寺駅について
極楽寺駅は多くのテレビドラマや映画に登場しますね。
主なものとして
▶NHK連続テレビ小説「七人の孫」
▶俺たちの朝(1976年)
▶連続テレビ小説「ちゅらさん」(2001年)
▶最後から二番目の恋シリーズ
▶江ノ島プリズム(2013年)
▶海街diary (2015年)
などなど




駅近くには極楽寺検車区があり、11月~12月の土曜日・日曜日(日曜日だけの場合も)に「タンコロ祭り」が開催されていました。残念ながら2025年は開催されませんでしたが、多くの人でにぎわっています。
過去に開催された「タンコロ祭り」の様子もブログで紹介していますので、よろしかったら覗いてみてください。
👉 2025年 江ノ電タンコロ祭り 開催について、過去の開催状況を紹介
アクセス
極楽寺駅 神奈川県鎌倉市極楽寺3丁目7-4
江ノ電で鎌倉駅から4駅目、藤沢駅から10駅目

今回のお勧め本は、島田裕巳『なぜ八幡神社が日本で一番多いのか』第一刷 2013 です。
八幡、天神、稲荷、伊勢、出雲、春日、熊野、祇園、諏訪、白山、住吉の11系統を中心にその祭神について個別に歴史と由緒・特徴・信仰について解説しています。
日本は多神教の国ですが、神社に祀られている神や由緒についてはあまり知らないのが実情ではないでしょうか?
その理由の1つとして、仏教には仏典がありそこに文字の世界が展開されているものの、神道では、教典はほとんど意味をなさず、文字の世界になっていなからだそうです。
せっかく神社のお祭りを見に行くのですから、少し知識を仕入れていけば、さらに面白くなると思います。

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